「酒は呑め呑め呑むならば 日の本一のこの槍を 呑み取るほどに呑むならば これぞ真の黒田武士」の有名な黒田節の一場面。主君、黒田長政の名代として粗相がないよう酒を断っていた母里友信(太兵衛)に、酩酊した福島正則が憤慨し黒田家に暴言を吐き、この大杯を呑みほしたなら好きな物を与えようと言い、痺れを切らした友信は、その大杯の酒を一気に呑みほした。天下の名槍日本号を所望し貰い受けた。翌日、正気に戻った正則は槍を返してくれるように頼んだが、友信はこれを頑として聞き入れなかった。文禄・慶長の役の後、益富城(現嘉麻市)の城主となり、豪胆なエピソードが多いが、土木事業・交通の整備にも尽力した。
総務:今村 悦郎