梵名 アチャラ ナータ 「揺るぎなき守護者」の意。 左手に持つ羂索で人に巣くう悪を縛り上げて人を救い上げ、右手に持つ三鈷剣で人の煩悩や因縁を断ち切って悪魔を退散させる。人々の煩悩を表す火焔を背負い、両眼を見開き牙上下出の憤怒の表情で盤石岩に座す姿は、仏法を尊ばず煩悩にまみれて外道に進もうとする最も救い難い衆生をも力ずくで内道に戻して救おうとする、最強の仏のお姿(教令輪身)であり、慈悲深き大日如来(自性輪身)の化身ともいわれている。 九世紀、空海が唐から日本に伝えた密教とともに、護国修法の本尊として信仰を集めた。その後、浄土信仰の伝播とともに、「不動の慈救呪が人の往来を助ける」という臨終正念の真言「お不動さん」として日本の民衆にその信仰が広まったのである。
